今回の個展では、久しぶりに額絵をたくさん作りました。
写真は「わたしの庭(柴犬)」という作品。
昔、柴犬を飼っていたので大好きな柴犬をモデルにした1枚。
柴犬の頭上には盆栽がのっており、日本犬らしく日本に馴染みのある四季の花に囲まれています。
左上から桜(+葉っぱ)、下に朝顔、真ん中に梅、そして右に紅葉です。
ガラス絵の背景はベージュで、額の塗装をする時にどんな色でもマッチして選ぶのが大変でしたが、ビターチョコレートのような深いブラウンの額に仕上げました。決め手になったのは、次に紹介するチワワ君の存在です。
「わたしの庭(チワワ)」です。
柴犬と柄違いのような感じにしたかったので、ほぼ同じ構図で、チワワはメキシコ出身犬なのでサボテンのお庭にしました。
この絵を気に入って下さったお客様に少し裏話をご紹介したのですが、「チワワをチワワらしく見せる工夫」として、柴犬君より肩を華奢にして、お顔のバランスがやや大きくなるようにしています。そんなこと?という程度の工夫なのですが、結構小さなことで印象って変わるんですよね。動物好きなみずあめ妹は、動物のイメージに着目することは大事だと思っていて、その動物の「らしさ」って何だろう?と下絵を描く時に自分のイメージをまとめるようにしています。
チワワ君は、小さくて細い子が多いです。そして目がウルウルしています。
柴犬君は、ガッチリしていて、顔もキリリとシャープ(狸顔の柴犬もいますが、今回はキツネ顔のイメージです)
そういうのを表現すると、こういう感じになりました。
因みに、チワワ君はボーダーシャツを着ていますが、柴犬君は頑固なのでお洋服は着せていません。
そして、額の色はチワワ君がとてもキュートなお顔なので、淡い色にしてしまうと少し甘すぎる気がしたので、柴犬君とも相性がいいブラウンカラーにして、落ち着いた雰囲気の作品に仕上げました。
犬のお次はダイビングを楽しむ猫「憧れの海」です。
猫は水が苦手で、犬のように泳ぐイメージはありませんが、泳いだら気持ちいいだろうになぁ…。
と、余計なお世話ですが、ふとそんなことを思ったわけです。
カラフルな魚と水中植物に囲まれて、猫は満足そうに眺めています。
目で追っている感じですね。
この絵を焼く時の最大の「迷走タイム」は、猫のシュノーケルセットの箇所で、ゴーグル部分が本来はガラスがはまっているので、その奥に見えているお顔の毛は色分けするべきだろうか??という葛藤の時間が随分長くありました。
結論は、あまりリアリティを求め過ぎても分かりにくくなりそうだし、粉のガラスで表現するのにも限界があるので、ゴーグルの縁のみで毛の色は全て同じ色で表現。焼きあがりまで、それが凶と出るか吉と出るかは分かりませんから、ドキドキでしたが成功でした。
とても良い表情の猫ちゃんに仕上がり、そして連日本当に暑いので、エアコンのきいた部屋に飾って堪能したい1枚です。